日常風景

小さい頃からそれほど大きく変わらない
日常生活の中にある見慣れていた風景。

最近では
19時頃に見える夕焼けの空に圧倒される。

雲がほとんどない晴れた日は、
水平線からオレンジ、黄色、青と
薄いパステルカラーの空が
濃い闇に向かって移ろう彩りが。

雲が出ている日でも太陽が遮られていなければ、
沈み行く太陽の光を受けて薄いピンクがかった夕焼け色と
光の当たらない彩度をなくした青色をした雲のコントラストが
今まで感じなかった程、感動的に見える。

このような風景は一時のもので、
しばらく眺めていると空の色彩も次第に変わる。
蛍光色のようなオレンジになったかと思っていると、
いつのまにか明るさを急速に弱めて夜の空に変化していく。

ゴールデンウィーク頃だったか、
海岸ベリに咲いていたたんぽぽの群生風景にも何気に心を捉えられた。
背丈が高く、重くて大きい頭が浜風に吹かれて
小さく左右に揺れていた。

海の青と草木の緑の暗い色の中に
いくつもの黄色の円がユラユラと揺れているのを見ていると
宇宙の風景を眺めているような感覚になった。

今までを振り返れば、自然は同じようにあったのに
ただ見ようとしていなかっただけなのかもしれない。
現在の身の回りの環境に心惹かれる風景はまだまだあるのかもしれません。