聞いたことがあって見たことがない

最近ふとしたことをきっかけにあることを考えてみた。

それは「ケチな人で得してる人を見たことがない」ということ。

このケチというのは節約とは違い物惜しみをする人のこと。

確かに値段だけを見れば安く済むから、表面上はお得になる。

では、そこから得られる効用は望んでいるものと同等なのかということ。

個人的な体験で言うと、値段が近いものと比べた際に値段だけで判断して

安い方を選んだ場合、結局満足のいく内容ではないと思う場合が多い。

満足いかないからと言って買い直すとなるとケチった分が余計な出費になってしまう。

このことを考えていた同時期、たまたま中国の古典を読んでいて似たようなことが書かれていた。

それは「老子」の第44章にある「甚だ愛せば必ず大いに費え」という一節。

意味は「ひどく物惜みすれば、かならず大いに散財するはめになる」(蜂屋邦夫訳)。

大昔でも、ケチると結局ケチった分だけ大きな出費となる、と書かれてる。

何千年も前から言われていることが今現在のことでも的を射ている。

物事の道理は不変なんだなと思った。